今井に学ぶ「もてなしの心」その弐


Tetsudaさんから頂いた今井に学ぶ「もてなしの心」の記念写真。
前列中央の着物姿の方々が「今井町保存会」役員の皆さん。

「ええ古都なら」(南都銀行提供)ホームページより


南都銀行畝傍支店(tetsudaさんより)

さすが地域密着の南都銀行、店構えがまさに今井町の町並みそのままです。
本瓦葺きに格子窓などのディティルに今井町ならではの切妻屋根。
まさに美建築です。
「おもてなし」の姿勢があってこそのこのような外観にされたのでしょう。
今井町が出資した畝傍銀行が南都銀行のそもそもの創立時銀行の一つだったのことでまさにルーツに相応しい雰囲気です。
景観への配慮もまさに企業責任でこれぞCSR(コーポーレート・ソーシャル・リスポンシビリティ)なのでしょう。

さてこだわりの茶粥のお昼の後には重文の音村家座敷で友村久子さん(若葉会会長)はじめ約10人の方にお世話いただき、お抹茶と上用菓子を頂戴しました。
これまたこだわり尽くし。
やはり茶人輩出の今井町ではお茶に尽きます。


  これもTetsudaさんから頂いた写真

説明によると、「江戸時代から塩谷玉泉堂で製造されていた「薯蕷饅頭」(じょうよまんじゅう)に遠く思いを馳せながら、お茶の味を一層引き立ててくれる味をと考え、甘みを抑え、ちょっぴり塩味を効かせてみました」とのこと。

薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)は最近では「上用饅頭」と略して表現されることもありますが、Tetsudaさんの説明のとおり、「山芋の粘りで米粉(薯蕷粉、上新粉)を練り、その生地で餡を包み蒸し上げた饅頭のことで、南北朝時代に、奈良の林浄因が考案したもの」。

シンプルだけどこれほど奥のあるお菓子もないでしょう。
ふわっとした上品な皮と抑制の利いた塩味と甘味のバランスが品よく、お抹茶との相性が最高でした。
そういえばNHK朝ドラの「あすか」でも頻繁に出ていました。(上用菓子の「おかめまんじゅう」が主役でした。)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%99%E3%81%8B_(%E6%9C%9D%E3%83%89%E3%83%A9)


このお菓子の制作協力は山本鈴音堂(橿原市兵部町)となっていましたが、普段は作っておられないものの予約でお願いできるとのこと。

http://home.att.ne.jp/wind/pei/my/8gatsu/my01825-1.html


今井町で惣年寄りを務めていたのが今西氏、上田氏、尾崎氏だったそうで、この写真はその尾崎家の居間。
若林副会長から丁寧な説明を頂きました。
わざわざこの日のために尾崎家の方々が部屋掃除に庭の草引きに大阪から来てくださっていたとのことで感謝、感謝。
今井宗久、織田有楽斉など今井町にゆかりのある茶人に歴史上の有名人は多いのですが、尾崎喜助という方は、古田織部や小堀遠州とも交流があったとのこと。
この写真の座敷はまさに織部や遠州と茶会を行った場所ということで歴史が身近に感じられました。
ちなみに織部は連載漫画「へうげもの」でカリスマ的な人気を集めているのは気になるところ。http://hyouge.exblog.jp/


  保存会会頭の西川会長

会の締めくくりは、宴で今井町のまちや館で河合酒造から売出予定の「宗久」を堪能しました。

今井まちや館

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