万里の長城といっても長さは約6000km。
そんな長い長城でも見るべきスポットをあえてひとつ選ぶとすれば金山嶺長城でしょうか。
理由は、
1)アップダウンが激しく雄大な景色・眺望
2)観光客が少なく落ち着いた感じ
3)そこそこ整備されており、躓いて滑落してしまうリスクが低い
4)北京からなんとか日帰りできる距離(承徳からの方が近いですが)
といっても健脚男一人の勝手な見方ですが。。。
行きは動いていたロープウェイで一挙に大金山楼麓まで登り、そこから司馬台でなく西域楼に向かってトレッキング開始です。
一番奥の大金山楼の麓からてくてくと歩きましたが振り返ると壮大な景色です。
下の写真では向うのはるか遠方の尾根沿いに司馬台が見えます。
大将軍楼までいけばあのキリンの麒麟レリーフが見れるとのこと。
ただし行くのに4-5時間は必要とのことで今回はギブアップ。
距離が短そうな西域楼に向かいました。
望京楼、黒姑楼など西域楼に向かって連続して堅牢な楼塞が林立しています。
こちらは西域楼から西側。
ツーリストはこちらで行き止まりという感じです。
これから先の長城は草ぼうぼうでところどころ崩落している雰囲気です。
大金山楼遠景、はるか彼方は司馬台長城です。本格トレッキング派は金山嶺長城から司馬台長城までのコースを踏破するとか。
それにしても日本側から見れば宋⇒元⇒明⇒清という図式で見ている中国の歴史ですが実は17世紀初頭まで勢力を維持していた元(北元)帝国の脅威は相当なものだったのでしょう。
明の皇帝はたびたびの元との戦争で疲弊してしまっていたのでしょうか。
長城のしぶとい造り方を見ていると漢民族の北方民族に対する当時の脅威を感じます。
結局、漢民族の明は自滅し、後継となったのは満州族(女真)の清であり、その清によって元帝国は滅ぼされた、という歴史は興味深いところです。
中国にとっての本当のリスク、敵があるとすればそれは外側というより内部にある、と考えた方が歴史観に沿っているように思えます。
スウェーデンでなく資源豊かで怖いものなしのノルウェーだからやれるノーベル平和賞。
今回、中国がノーベル平和賞に対し、非常に神経質になっているのも理解できる点です。
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