承徳chengdeチョンダー

避暑山荘城壁から普陀宗乗之廟の絶景。


この避暑山荘は広大で自然景観美を活かした離宮という意味では人口美を追求した故宮や頣和園、円明園とは異質でむしろ日本的かもしれません。
苑内に鹿が居るというのも日本的、いや奈良に似ているかも。
ただ今回見かけたのたったの2頭でしたが。。。



避暑山荘の下湖から見た水心射
避暑山荘
 普楽寺、珍しく西面が正面で正面は漢式、東面はチベット形式。
旭光閣は天壇と同じ建造様式。
 普寧寺には今でも僧が。外八廟では唯一、僧(チベット仏教のラマ)が居住する寺院。
 普寧寺境内から大乗之閣、まるで日本の城郭の天守閣みたいです。前からは6層、東側からは3層、実は内部は4階という特異な建造物で堂内には千手観音。
中国最大の千手観音 
大乗之閣の内部2階から。フラッシュ撮影は厳禁です。

普寧寺の一角。この周辺は観光地化に向けて凄まじい工事が進行しており、あと1年もすれば駐車場や物販店がすごいことになっているでしょう。
 普徳寺からの景色、手前がチベットのシガツェにあるタシルンボ寺を模した須弥福寿之廟、向う側がラサにあるポタラ宮を模した普陀宗乗之廟
須弥福寿之廟から見た小ポタラ宮の大紅台
須弥福寿之廟はパンチェン・ラマの居所であるタシルンポ寺に倣って乾隆帝時代に建造。奥には瑠璃塔が聳えています。班禅行宮あるいはタシルンポ寺とも呼称。



小ポタラの大紅台。外八廟で最も重要な寺院。モンゴル、チベット、ウイグルの藩部を構成するのが清のアイデンティティだったということでしょう。
北京から足を伸ばせばすぐの承徳。長城の外に位置するのでここにある寺院は外八廟と呼ばれています。
お釈迦様がお悟りを開いて最初に説法をされた場所が鹿野苑ですが、インドの古代仏教の名残濃いチベット仏教では鹿はまさに霊獣ということでしょうか。
須弥福寿之廟の大紅台の四隅にある楼閣全ての屋根に鹿が対で。
漢民族の屋根なら龍ですがここでは折衷が図られているようです。

こんなところでも鹿が活躍。
清国は明の時代と比べ周辺少数民族との関係が融和政策と転換しました。避暑山荘は江南地方、西域、北域など版図の縮小版のような趣です。
この楼閣は江蘇省の金山を模しており金山上帝閣の名称です。

日本の和犬のように尻尾がピーンと立ったワンコには1度しか出会えませんでした。
これから中国もペットブームが本格化しそうな気配です。
全般的に物乞い系のやや哀れなワンコが多かった中国でした。

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