東大寺基本構想動き出す

東大寺整備は東塔地区から 七重塔復元へ基本構想

産経新聞 からの引用
東大寺整備は東塔地区から 七重塔復元へ基本構想
創建当初の伽藍復元に向けた基本構想を発表した東大寺の東塔基壇跡付近(写真:産経新聞)
 奈良市の東大寺は26日、創建当初の伽藍(がらん)復元に向けた整備の基本構想を発表した。比較的発掘調査が進んでいる東塔地区で今後、基壇の整備を進める方針。寺は「将来的には宗教空間にふさわしい環境を取り戻したい」としている。

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 寺は平成18年、学識経験者もまじえた整備計画委員会を設置。8世紀の創建当初の主要伽藍について調査するなどし、基本構想にまとめた。

 創建当初は、大仏殿を挟んで東西に高さ約100メートルの塔が並び、東塔は七重塔だったとされる。東塔跡周辺では、過去の発掘調査で塔の瓦なども多数出土している。委員会では、こうした当初の姿を復元しやすい東塔地区周辺を優先し、整備に着手する方針。

 東塔は創建後、たび重なる兵火などで室町時代の14世紀を最後に焼失。現在は基壇跡だけが残されている。
引用終わり
 
待ちに待っていた東大寺伽藍復元プロジェクトいよいよ発動のようです。
注目したいのは、なんといっても巨大な古代高層建築だった七重塔復元です。
東塔自体に回廊があってそれ自体が寺院建築として完結しているような規模だっと思われます。
これで奈良の景色は一変するでしょう。
古都であり、宗教都市である奈良には寺院の塔は必須です。
興福寺の塔はもちろん素晴らしいのですがやはり東大寺の塔があってこその奈良でしょう。
今後、古都奈良ならではの相応しい雰囲気、環境がどう整えられていくのか非常に楽しみです。
 
東大寺全体の伽藍整備となると気になる点は、
 
1)東塔の形、バランス
どんなスタイル、外観、バランス、逓減となるのか。
もちろん高さも。
元興寺や薬師寺、興福寺など時代的に近い寺院塔事例を踏まえることになろうかと思いますがどう設計し、どう用材確保していくのか注目です。
 
2)東塔へのアクセス
東塔の西側の芝生を保全するのか、本坊脇の道路から北へ廻り込む形にするのか
 
3)東塔の回廊
回廊は復元するのか、八幡宮に向かう参道との交差、位置関係はどうなるのか
 
4)全体伽藍
講堂跡、西塔跡他主要伽藍の跡地の保全をどう行うのか
 
本坊はこのままで良いのか(巨大伽藍の東大寺にしては本坊は規模が小さく、収容力もほとんどなく今後の寺務運営上果たして現状のままで良いのか)
 
南大門参道西側の土産物店はこのままの営業で良いのか
 
 

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