シルクロードの東端の盆地に囲まれた奈良からは意識せざるを得ないのがこのヴェネツィア。
昨年ヴェネツィアに旅行した時に感じたのがユーロ圏の元気の良さ。
欧州のあちらこちらから旅行客が押し寄せ、まるでニッポンのディズニーランドのよう。
もうヴェネツィアには5回訪れており観光地化しているのは百も承知でしたがそれにしても大変な賑わいでした。
さてそんなヴェネツィアを舞台にした映画はキラ星の如くありますが思いつくだけでも、
「ベニスに死す」 ヴィスコンティの耽美の世界
「善悪の彼岸」 ニーチェの世界。ドミニク・サンダの妖艶。
「ベニスの出来事/Three bites of the apple」 イリヤことマッカラムとシルバ・コシナ嬢の欧州ツアー。
「ベネチタ事件/The Venetian affair」 ナポレオン・ソロことロバート・ヴォーン単独のサスペンスもの。
「リトル・ロマンス」 お子ちゃま向けの青春映画。溜息橋の下のシーンが有名。実際のあの橋は陰惨な歴史なのですが。。。
「ミニミニ大作戦/Italian job」 リメーク版の方ではやり過ぎ。ヴェネツィア市当局も怒ったとか。
「シェフ殿ご用心」 ジャクリーン・ビセットのコック姿が・・・。
「世界殺人公社」 ユーモアたっぷりでオリバー・リードにテリー・サバラスとクセモノ揃い。
「ロシアより愛をこめて」イスタンブールで始まり、ヴェネツィアで終わるところがなるほど。
「ムーンレイカー」 遊びすぎ・・・。
「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」 アカデミア美術館の使い方に工夫ありでした。
さて大抵のヴェネツィアを舞台にした映画は観光映画っぽく、グランドキャナルやサンマルコ広場をメーンに撮影しています。
そんな中で、これぞヴェネツィアだという撮影が出来ているのは「善悪の彼岸」と「ベネチタ事件」でしょうか。。。(「ベニスに死す」はリド島に死す、という世界観でリド島はヴェネチアの一部と云えかなり違います。)
これらの作品はヴェネツィアの陽と陰をうまく組合せ、この水の都自体が劇場化していました。
やはりと言うか、多少驚きでもありますがMGM製作の「ベネチタ事件」は再映画化されるとのこと。
観光地化が進んでしまっているこのヴェネツィアでどう「ベネチタ事件」を撮影するのか楽しみです。
本当にいい作品になればこれぞ「ヴェネツィア事件」でしょう。