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映画、映像コンテンツ出演への頻度が最も多い城郭は安土城や江戸城でなく豊臣大坂城でしょう。
もちろん「大奥もの」も映像コンテンツ上は多く、江戸城がでていますがどちらかと言えば天守閣が存在しなかった時代の閉ざされた御殿の中での話。
「忠臣蔵」でも江戸城はでてきますが、これも天守閣がない時代の話で大奥でなく表御殿の中での話ながらやはり閉ざされた城中の世界。
大概滅茶苦茶な時代考証で姫路城の天守が映っていたりします。
大坂城が舞台となるストーリーはフィクションにしろノンフィクションにしろ、城の内外に展開される時代背景がドラマチックでエンディングは実質、戦国時代のフィナーレ。
これを裏付けるかのようにNHKの大河では、大坂城が背景となっているものは何れもまずまずの高視聴率。
ビデオリサーチによると平均視聴率は、
2006年度
功名が辻
2006年度
功名が辻
24.4
2002年度
利家とまつ・加賀百万石物語
27.6
1996年度
秀吉
2002年度
利家とまつ・加賀百万石物語
27.6
1996年度
秀吉
37.4
登場人物が多岐に渡り、誰を主人公にしても成り立っていけそうなところがドラマ、脚本を作りやすく、そんな背景として大坂城はうってつけなのでしょう。
さてそんな大坂城が又しても主人公?となるような映画が公開されるようです。
今年年末の公開予定、東映作品「茶々‐天涯の貴妃(おんな)‐」(監督橋本一)。
そしてサプライズなのは、ロケ上、伏見城天守閣を化粧して豊臣大坂城として撮影に使うとのこと。
伏見城は意外に知られていませんが、全国の天守閣の中では規模としては第二番目の高さで姿・格好も抜群ですからなかなかいいアイディアでしょう。
東映の京都撮影所のセンスの良さを感じます。
伏見城は桃山風の古式望楼型天守でしかもすっきりしたバランス感で、昭和大阪城天守閣よりかなりオリジナル大坂城に近い雰囲気ですから。
色彩は伏見城が赤系で大坂城の壁面は黒系の長押や下見板張ですがこれについてはデジタル画像処理をするのかどうか。
原作は井上靖の「淀どの日記」で、脚本は「鬼龍院花子の生涯」「極道の妻たち」シリーズの高田宏治。
年末には犬好きとしては見逃せない東宝配給・日本テレビ制作の「マリと子犬の物語」も期待度大ですが、何れもりっぱな作品として好興行業績をおさめてもらいたいものです。
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